適切な与信管理はどう実現できる?アフターコロナで高まる与信管理の重要性

新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの企業で休業や倒産が相次いでいます。そこで注目されているのが、与信管理です。アフターコロナの時代にリスクを抑えた経営を実現するため、適切な与信管理が求められています。

コロナ禍で高まる与信管理の重要性

企業間の取引では一般的に、相手を信用して商品やサービスの代金を後から受領する、与信取引が行われています。与信取引では常に「相手は本当に後から支払えるか」というリスクを負うことになりますが、取引先の情報を収集・分析して販売代金を回収できるように管理することを、与信管理といいます。

現在、より確実な与信管理が各企業に求められています。その原因は、新型コロナウイルス感染症により休業・倒産する企業が増えたことです。

リスクモンスターによる「新型コロナウイルスによる影響アンケート」では、2020年度の自社の業績が、前年度と比べて「やや悪化している」と答えたのが53.9%、「大幅に悪化している」と回答したのが5.5%という結果になりました。特に建設業では42.9%が「やや悪化している」と答え、半数近い企業が厳しい局面を迎えていることがわかります。

また、「取引先の自主廃業が発生した」と答えた企業が全体の14.8%に上り、10.2%が「取引先が倒産した」と回答しています。また、「取引先からの支払遅延」「取引先からの決済条件変更」「取引先の休業等による取引の停止」は、それぞれ10%弱も発生しています。

業界別の結果を見ても、建設業界では42.9%が「取引先の自主廃業が発生した」と答えており、他業種に比べて高い割合で与信管理のリスクが高まっています。

※引用:リスクモンスター株式会社 『調査結果発表:第4回 「新型コロナウイルスによる影響」調査(リスモン調べ)』
https://www.riskmonster.co.jp/mailmagazine/post-8891/

取引先の情報を収集・分析し、適切な意思決定を行う

与信管理は、中小企業だけでなく大手企業にとっても重大な問題です。もし外注先や発注元が休業・倒産となってしまえば、自社の経営にも甚大な影響が及びます。また、大きな案件を獲得した場合、資材・人件費をまかなうため前渡金が発生することもあるのですが、この回収ができなくなるケースもあるのです。

建設業ならではのリスクは他にもあり、他業種に比べ資材や原材料の費用負担は大きい金額になりがちで、工期の長期化により立替資金の額が増大することもあるでしょう。

では、こうした失敗を避けるためにどのような与信管理を行えばよいのでしょうか。与信管理のポイントは、大きくわけると2つあります。1つ目は、信用調査です。取引先の経営状況はどうなっているか、資料を集めて分析します。適切な調査を行うことで倒産や廃業のリスクを早期から察知し、事前に手を打つことができるようになります。

2つ目は、与信限度の設定・運用です。与信限度は「(月間売上見込み額×売掛期間月数) + (月間売上見込み額×手形期間月数)」という計算で算出され、取引先ごとに変動します。取引に必要な金額を無理に限度額として設定し、一度決めた与信額を見直さず、経営状況が変わっているにもかかわらず長期的に放置されているケースもあるでしょう。こうしたリスクを回避し、正しく与信限度を設定して、運用していくことが必要です。

また、与信限度額は単なる目安として考える方もいますが、そうではなく絶対的な基準として設定することがおすすめです。過去には与信管理が甘いために取引先を過信してしまい、その業者の倒産と共倒れになってしまった事例が多数あります。

ここまで与信管理について細かな点を解説しましたが、与信管理は一言で表現すると「意思決定」です。というのも、取引先がこれからも経営を続けられるのか、倒産に追い込まれるかなど、確実に未来を見通すことはできません。だからこそ、どれくらいのリスクを取るのか、どの企業と取引を継続するのかは、経営者や与信管理担当者が判断することです。

その意思を決定するために、取引先の経営状況や方針などの情報を集め、分析する必要があります。

適切な与信管理を徹底サポートするe2-movE

与信管理を正しく行うためには、ツールの利用がおすすめです。e2-movEなら、受注残、売上未計上、貸出残、未経過手形残、期日現金も含めた総債権での与信管理を実現。企業別だけでなく事務所別の管理もできるため、一つの工事に対して複数の企業の与信を一括で管理できます。

伝票を入力する時に売掛金残高や債権残高などをリアルタイムで参照でき、残高の内訳も細かくチェックできます。これにより、いつからの分がどのくらい残っているのか、入金の滞留状態を常に把握。取引履歴を参照することで、過去の実績をいつでも確認可能です。

このようにe2-movEは適切な与信管理実現に役立つツールですが、最も重要なことはこのツールをどう使うかです。いくら優れたシステムを導入していても、上手く活用できなければ持ち腐れとなってしまいます。

三谷商事では、e2-movEの導入から運用まで徹底したサポートを行っています。「うちのやり方に合わせた形にカスタマイズしたい」「担当者にわかりやすく運用方法を説明してほしい」など、細やかにご対応いたします。アフターコロナの時代にリスクのない経営を実行するため、ぜひe2-movEの導入をご検討ください。
 

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