建設業経理士とはどんな資格?取得する方法や活躍できる職場を解説

建設業経理士という資格をご存じですか?今回はこの建設業経理士に焦点を当て、いったいどのような資格なのか、どうやって取得するのか、取得後はどのような分野で活躍できるのかを解説します。

建設業経理士ってどんな資格?

建設業経理士とは、建設業界で必要とされる財務・経理の知識を持つ方に認められる資格です。一般財団法人建設業振興基金により運営され、難易度に応じて1級から4級にわかれています。

4級は建設業簿記の基本的な知識が問われ、3級では建設業の経理で重要となる原価計算、決算などに関する問題が出題されます。2級は実践的な建設業簿記や原価計算などが範囲となり、1級では上級の建設業簿記や会社法、財務諸表や経営分析までできる能力が求められます。

また、1級は財務諸表、財務分析、原価計算の3つにわかれています。5年以内にすべての科目に合格すると1級として認定されるので、一度にすべて理解しなくても少しずつ勉強していくことが可能です。

建設業経理士はよく「日商簿記と同じでは?」と考えている方がおり、実際に内容が重なる部分もあります。しかし建設業は他の業界にない勘定科目も多く、専門知識が必要です。例えば、完成工事未収入金、未完工事支出金、完成工事総損益といったものは建設業以外では使いません。このように、建設業における経理のプロフェッショナルを目指すのが建設業経理士という資格です。

建設業経理士を取得するための方法

建設業経理士の資格は、3月と9月の年2回開催されます。3月は1~4級、9月は1~2級が対象です。受験資格は特になく、国籍や年齢など問われず、実務経験がなくとも知識さえ学べば取得することができます。2~4級は同日受験できますが、1級は単独でしか受けられないので注意してください。

2021年3月の合格率は、下記の通りです。試験の合格判定は正答率70%が基準となっています。3級は合格率が6割を超えているので、まずは3級から受けはじめるのがおすすめです。

1級(財務諸表):21.9%
1級(財務分析):20.8%
1級(原価計算):11.2%
2級:41.1%
3級:64.3%

※各合格率については、一般財団法人 建設業振興基金 建設業経理検定のWebサイトから引用
 https://www.keiri-kentei.jp/exam/past/data.html

問題は選択式のものもあれば、計算問題もあります。全5問形式になっており、2級の場合、第1問が仕訳問題、第2問が金額推定問題、第3問が原価計算に関する部門別・間接費の問題、第4問が原価計算に関する理論と明細表にまつわる問題、第5問が精算表の作成問題です。

1級の場合、第1問が記述問題、第2問が用語選択問題、第3問が正誤問題、第4問が計算問題、第5問が精算表の作成問題です。文章問題だけでなく貸借対照表から情報を読み取る問題が出るなど内容は幅広いので、自分の得意・苦手を見極めてしっかり学習しましょう。

建設業経理検定のHPには過去の試験問題があるため、それをもとに勉強することができます。市販のテキストもあるため、完全に独学で取得することも可能です。しかし、知識が一切ない方や働きながら効率的に勉強したい方は、スクールや通信講座などを受講した方が、合格率が上がるでしょう。

勉強に必要な時間は一人ひとりの経験や業界経験にもよりますが、3級は3~5カ月、2級は5~8カ月、1級は6~12ヶ月ほどが目安です。建設業の知識がある方や日商簿記を持っている方は、より短い時間で合格に到達しやすくなります。

建設業経理士を活かせるフィールド

建設業経理士の資格を持っていると、建設関係企業への就職や転職に有利になります。建設業の中でも、建設会社や工務店など幅広く、中小企業から大企業まで活躍の場は広がっています。国内の建設業許可業者数は47都道府県すべてに存在し、全部で46万業者ほどあります。建設業経理士を持っていれば、家庭の都合などで急に引っ越さなくてはならない場合でも、日本全国どこでも働き口が見つけやすくなるでしょう。

実務経験がなかったとしても、建設業経理士の資格があるだけで評価されるケースもあります。というのも、建設企業からすると、建設業経理士の2級以上の資格保有者がいれば、公共事業入札における経営事項審査において有利になるため魅力的な人材です。取得した方は、面接などでぜひアピールしましょう。

一度取得すれば更新などは不要な点も、人気のポイントです。例えば女性の方で妊娠・出産によりキャリアが一時中断してしまっても、専門的な資格を持っていれば新たに職を得やすくなります。経理という観点から会社の流れを把握できるので、業界知識や企業分析の力もつくでしょう。

建設業経理士は取得が簡単ではありませんが、建設業における経理のプロフェッショナルとして活躍したい方にとって、非常に役立つ資格です。建設業で働いている方や多業種から建設業への転職を考えている方、経理のプロとして知見を深めたい方は、ぜひ一度受験を検討してみてください。

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