出面管理とは?勤怠管理と連携して建設業の働き方改革に備えよう

工事現場において重要な、出面管理。重要な作業にも関わらずアナログな管理がなされており、非効率な状態になっているケースも見られます。そこで今回は、出面管理の基本と、建設業の働き方改革に備え出面管理と勤怠管理を連携させる重要性について解説します。

出面管理とは

出面管理とは、建設現場において、作業員がいつ現場に入り、いつ出ていったかを管理するための記録です。大規模工事になると100名を超える作業員が入れ替わり立ち代わり出入りし、また、それぞれが所属している企業も異なるため、作業員の出入りの把握が難しくなります。そこで記録をつけて、「誰が」「いつ」「どのくらい」現場にいたかを整理しなくてはなりません。

また、出面管理には作業日報が紐づけられていることも多く、誰がどのような仕事をしたかも把握できます。どの作業員にいくらの給与を支払えばいいのか、出面管理の情報をベースに算出する場合もあります。

建設現場は人員や期間で規模感がわかるため、新入社員に出面管理を任せ、肌感を理解してもらうケースも多いです。出面は安全管理にも役立ち、現場での安全時間や無災害記録を作成する際にも利用されます。

出面管理の問題点

現在、様々な現場で出面管理における問題が発生しています。例えば、紙を使ったアナログな方法で管理が行われている現場も多くあります。入り口に入退場表がおかれ、従業員が出入りする際に自分の名前を書きます。受付がいて身分証を確認するわけではないので、本当に書かれた名前の人が出入りしたかがわかりませんし、時間をごまかすこともできてしまいます。作業員への支払いはこの時間をもとにして計算するため、本来支払うべき給与と差異が出てしまう可能性もあります。

また、アナログな情報をデータ化するために、紙に記録された情報をExcelに手打ちする作業も発生します。これは無駄な時間ですし、人の手による作業なので打ち間違いや入力し忘れなどが起こることもあるでしょう。

最近では、作業員にICカードを配布し、入口にカードリーダーを置いて入退場時に読み込ませるという方法も広がっています。これならデータで情報が集められるので手入力を行う手間が減りますし、ICカードに個人情報を紐づけることで、不正を防ぐことができます。

一方で、ICカードを紛失すると悪意のある第三者が建設現場に侵入するリスクが生まれます。また、作業員同士でICカードの貸し借りが発生し、正しい情報を集められなくなる可能性も考えられます。複数の企業や個人が参画する現場においては、ICカードの配布や回収、管理にも手間がかかります。

進む建設業の働き方改革と求められる勤怠管理

出面管理と関わる建設業界のトレンドとして、働き方改革があります。2024年から作業員の時間外労働が制限されます。

※建設業界の働き方改革については、こちらの記事も参考にしてください。
 「建設業界の常識が変わる?残業の上限規制開始で変わることと必要な対応とは?」

原則として1日8時間、週40時間が労働時間の原則となっており、時間外労働の上限は月45時間、年360時間です。

特別条項付き36協定を締結することで、時間外労働の上限が年720時間以内になり、6か月までは月45時間の時間外労働が認められます。ただし時間外労働の合計が月100時間未満、2~6ヶ月の平均を月80時間以内に収めなくてはなりません。

建設業界では、長時間労働が問題となっています。この背景にあるのは、建設業界のイメージや少子高齢化による若手の労働力減少などによる人材不足です。少ない人数で現場を回さなくてはならないことが多く、一人あたりの負担が非常に大きくなっています。

また、ICTの導入やDXの推進も求められています。多くの業務がアナログで行われており、必要以上に時間がかかっているのが現状です。管理部は様々なツールを活用しようとしても現場の作業員に浸透せず、上手くいかないケースも散見されます。

働き方改革が進む中で、従業員の勤務実績を正確に把握するために勤怠管理のシステム化の需要が大きくなっています。ICカードやスマートフォン等の様々なデバイスで出退勤を打刻できたり、現場毎の工数管理ができる建設業に特化した勤怠管理システムなど、多くのシステムが販売されています。

業務効率化には勤怠管理と出面管理の連携が不可欠

勤怠管理がシステム化されていても、出面管理がアナログ管理のままであれば、現場毎の労務費計算等はアナログデータを元に手動で行う必要が出てきます。また、勤怠管理・出面管理がともにシステム化されていても2つのシステムが連携していなければ、それぞれのシステムに入力が必要になる等、二重作業が発生しています。そのため、労務費計算の作業効率化を目指すには、勤怠管理と出面管理の連携は不可欠です。

三谷商事が開発・販売するe2-movEは、全国の建設・工事・建材販売業界400社以上で導入された実績を持っています。e2-movEの出面管理機能については、ShiftMAX等の勤怠管理システムとも連携が可能です。
勤怠管理システムで入力されたデータをe2-movEに連携することで、現場毎の労務費を自動で計算し取り込むことができ、現場毎の労務費を計算する手間を省力することができます。

勤怠管理システムとの連携以外にも、e2-movEの出面管理は建設業に特化した様々な機能が備わっています。

作業日報入力では、作業日、工事の得意先名、営業担当、作業内容、勤務時間を入力できます。勤務時間は通常のものと深夜残業・休日残業をわけられます。

作業日報確認表では、作業のナンバリングと作業日、作業者名、任意の工事コード、工事名、発注者コード、発注者名、現場代理人、作業内容などが表示されます。一覧でチェックできるため、情報管理が非常に簡単です。

工事別出面一覧表では、工事ごとに誰がいつどのくらい稼働したか把握できます。通常稼働、深夜残業、休日残業は別途閲覧できます。

また、別途給与システムで算出された賃金を入力すると、「支払賃金按分仕訳処理」にて、作業者の工事・工種・要素別作業実績時間をもとに支払賃金を按分することができます。処理の結果は支払賃金仕訳確認表にて確認が可能です。

デジタル化への第一歩にサポート体制が万全なe2-movEを

これまで多くの業務をアナログで進めていた企業にとって、デジタル化は高いハードルになるかもしれません。ICT知識を学んだり必要な端末をそろえたりと、事前準備のことを考えると「、今のままの方法でやろう」と思ってしまいがちです。

しかしDXの促進や働き方改革への対応など、様々な要因からデジタル化への流れは止められません。いずれは策を講じなくてはならないのであれば、早めに動いた方が余裕を持って進められるでしょう。

三谷商事では、システム導入が初めての企業や、ICTスキルに自信がない担当者の方のサポートを行った経験が多数あります。まずはヒアリングをさせていただき、建設業向けERPパッケージ「e2-movE」の導入を通じてどのような課題解決ができるのかなど、ご提案をさせていただきます。

また、勤怠管理システムと連携することで作業効率が図れるe2-movEの出面管理は、工場の採算や進捗状況、支払い管理などを一元管理できる「e2-movE 工事管理」のオプション機能になっています。e2-movEには、工事管理以外にもいくつかの製品があります。e2-movE販売では、建材業界特有の伝票入力形式や現場別の単価算出機能など、業界にあわせた機能がそろっています。e2-movE 建設会計は工事にまつわるあらゆる入出金をまとめて管理し、出来高から工事売上への自動仕訳などに対応しています。e2-movE支払管理は、買掛金や未払金、工事原価に対する工事未払金に対して、支払査定を行うことができます。

このように、工事にまつわるあらゆる面をサポートできるのがe2-movEの強みです。これからシステム導入をしたいと考えている方、まずはどのような製品なのか詳細を知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

e2-movEの詳細が分かる資料を公開しています

e2-movEとは、全国の建設・工事・建材販売業界400社以上の導入実績がある、工事管理・販売管理を支える画期的なシステムです。

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