導入事例

『iPad2』を情報処理の授業で活用 実務に即した教育体制への新たな取り組み

中央大学 商学部様

中央大学 商学部様は、法学部、経済学部に続く3つ目の学部として1909 年に新設されました。 ビジネス界で即戦力となる高度専門職業人の育成に取り組んでおり、 公認会計士試験では常に全国トップクラスの合格実績を誇っています。 そんな同学部が、今年度から一部の科目でiPad を活用した授業をスタートさせました。 導入に至った経緯と実際の活用法について、商学部長の河合久教授にお話を伺いました。

情報処理概論の授業を中心に タブレット端末の活用を決定

 実務対応型の新しい大学教育を推進する商学部は、企業の活動について経営・情報、会計、流通、 ファイナンスの4 つの視点から専門的に学ぶ学科構成となっており、 約5,000 人の学生が幅広い知識と実務を学んでいます。 即戦力を身につけるため、英語をはじめとした外国語科目のコース制や、 パソコン600 台による情報教育の拡充など、 ビジネスの変化に対応した教育体制にも力を入れてきました。 そうした取り組みの一環と位置付けられているのが今回のiPad 導入です。
「今やクラウドによる情報処理が当たり前の時代です。 そのアクセス手段となるタブレット端末やスマートフォンが急速に広まる中、 そうした動きを商学部の教育に取り込んでいく必要性を感じていました」
 そう語る河合教授は、学部での基礎科目である情報処理概論を中心に、 タブレット端末の活用を検討。担当の竹田信夫准教授とも相談し、情報処理概論1回の最大受講人数を考慮の上、 130 台のタブレット端末導入を決めました。

ご担当者様写真

中央大学
商学部 学部長
河合 久 氏

担当者様のコメント

今回のiPad 導入はある意味冒険ではありますが、 その教育的効果にはおおいに期待しています。 三谷さんにはiPad 活用に向けて様々なご提案をいただき、 第一歩を踏み出す上で心強いサポートをしていただきました。 今後も大学におけるiPad の使い方などについて、 画期的なアイデアを提供していただければ嬉しいですね。

当社提案のiPad 一括導入支援で授業ごとの初期化・設定を効率化

 Apple 認定販売店である当社東京支店では、折にふれiPad の一括導入を提案していました。 河合教授から課題として出されたのが「iPad を授業ごとにいかに効率よく初期化・設定できるのか」ということでした。
 iPad を使うためには、アクティベーション(正規品であることを認証し、利用できる状態にすること) やアプリケーションのインストール、データの同期など、30 .40 の設定工数を必要とします。 複数台の場合も1台1台同じ作業が必要です。 iPad を学生間で利用するには、一つの授業が終わるたびに次の授業までに再度の初期化・設定が必要になり、 毎回100 台以上となると限られた人材ではかなり時間がかかってしまいます。
 そこでiPad の一括導入支援で多くのノウハウを持つ当社では、 Apple が提供するiCloud やiTunes 機能を併用して、設定工数を約3分の1まで削減できることを検証。 商学部のネットワーク環境に合わせて、学生間で効率よくiPad が利用できる運用方法を提案しました。 「企業でのシェア率をみてもiPad が圧倒的に高かったので、後はどう運用していくかだけでした。 iPad に詳しい三谷さんからいろいろとご提案いただけたことが、スムーズな運用につながったと思います」。
 河合教授はそう評価してくださいました。

 今回のソリューションでは、Wi-Fi 環境が整った状態での運用方法が採用され、 当社は多摩キャンパスにて『iPad2』130 台の初回設定作業までをサポートしました。 また、Mac OS X Lion Server の新機能「プロファイルマネージャ」をモバイル端末管理(MDM) として利用することをオプションサービスとして提供。ポリシーの一元管理・配信や紛失、 盗難時のリモートロック・ワイプも可能となり、「iPad のセキュリティ強化や運用コストの削減にもつながりました」。

▲情報処理教室の一角に130 台の『iPad2』が整然と並ぶ。学生からは「PC より使いやすい」と好評だ。

より実践的な演習が可能になり学生の意欲向上にも寄与

現在、情報処理概論の授業では、グループワークを中心に学生同士がiPad でプレゼンをし合ったり、 その資料をクラウド上にアップしたりといった、よりビジネスの現場に即した演習を展開しており、 学生の意欲向上にもつながっているようです。
「個人的にiPad を使っている学生も多いので基本操作に関しては問題なく、すぐに授業を進めていけました。 これからはクラウドとの連携やアプリの活用などを通して、 学生の情報リテラシーをより高めていければと思っています」
 と担当の竹田准教授は新たな挑戦に意欲的です。 また、外国語の授業やゼミなどでもiPad を多角的に活用する教員が徐々に増えてきており、 他学部からも注目されてきているとのこと。 今後の展開について河合教授は「iPad の教育的効果を検証しながら、 即戦力を求める学生ニーズに応えていきたい」と学部の将来像を語ってくださいました。 情報化社会の進展を見据えた商学部の新たな取り組みは、 実学重視の伝統を受け継ぐにふさわしい教育改革への第一歩となっています。

中央大学 商学部

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担当営業マンよりひとこと

母校に納品させて頂くことができ、学生さんにも喜んでもらえていると伺い、 とても嬉しく思っております。技術・営業共にこれからもIT 活用に関してお客様のお役にたてるよう努力して参ります。

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  • 情報ソリューション事業部 東京支店 東京営業課
    浅野 美帆

技術担当

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  • 情報ソリューション事業部
    東京支店 東京テクニカルソリューション課
    (左より)藤森、川瀬

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