導入事例
大講義室の視聴覚システムを刷新。リアル&リモートのハイブリッドな教育環境を実現
福井工業大学様
コロナ禍をきっかけに生じた、リモート授業をはじめとした新たな学びの形。そして、イノベーションを生み出すための学修環境の構築。大講義室の改修に合わせて、2021年から新たな視聴覚システムを導入した福井工業大学様の事例をご紹介します。
「日本一の講義室」を目指してスタートした改修プロジェクト
「2050年大学」をコンセプトに掲げ、次世代のイノベーションを担うための人間教育を実践する福井工業大学様。同学では、2021年秋に大講義室の改修を行ったことに合わせて、大講義室内の視聴覚システムを刷新しました。
大講義室の改修プロジェクトがスタートしたのは、2020年のこと。学務課主任・砂田友幸氏は、当時の状況を次のように振り返ります。
「大講義室は開設から年月が経っており、老朽化が進んでいました。収容人数は約500人で、座席の間隔がかなり狭い配置でした。そこにコロナ禍が重なり、座席配置の変更やリモート授業への対応などを行う必要が生じました。学務課としては予算組みも含めてどのように進めていくか悩みどころの多い状況でした」
このような状況下で、改修の方向性を決定づけたのが、金井兼理事長の一言だったといいます。
「理事長から『日本一の講義室を目指す』という言葉をいただき、設計や予算など、改修に向けた動きが一つにまとまりました」
マルチプロジェクターなど 学修効果を最大化する視聴覚設備
同学の大講義室は、2号館にある801号室(竣工:2022年秋)と802号室(竣工:2021年秋)の二つ。どちらも改修後は収容人数を200人前後に抑え、ゆったりとした空間が確保されました。「スティーブ・ジョブズがプレゼンテーションを行うような学びの場を」というコンセプトに基づいて設置された半円形の大きな教壇が特徴です。
この大講義室における学びをサポートする視聴覚システムの導入を、三谷商事が担当しました。
講義室には3台のプロジェクターを設置し、3台それぞれから異なる映像や資料を約150インチの大きさで投影することが可能。スクリーンではなくホワイトボードに投影するため、板書と投影を使い分けることができます。また、プロジェクターは天井から短焦点(焦点距離1. 4m)で投影しているため、教壇上の人物の影が映り込んでしまうこともほとんどありません。さらに、後方の座席からの視認性を確保するために、講義室の中間地点にサブモニターを追加設置しています。
また、大講義室の映像はリアルタイムで外部への配信が可能。801号室の講義が定員を超えるときに802号室でも視聴する、といった講義形式も可能です。
学びの場を双方向につなぐ インタラクティブ性が好評
導入にあたっては、次のような要件が挙げられました。
「リアルにもリモートにも対応できるハイブリッドな視聴環境を構築すること。大講義室での講義が、リモートでも受講できる。あるいは、他の教室の講義が大講義室で受けられる。このように学びの場を双方向につなぐことができるインタラクティブ性を重視しました」(砂田氏)
この要件を実現するために、ボタンひとつでプレゼンテーションやビデオ会議が行えるオペレーションシステムを三谷商事内で開発。現在では学会などの各種イベントにも活用されています。
「講義を行う側、受ける側、どちらにとっても学びの環境が大幅に改善された形になりました。また、学会を開催する際、最近では対面とリモートのハイブリッドな開催形式が増えていますので、それに対応できる環境が整備できたのも大きいと感じています」(砂田氏)
この視聴覚システムは外部から訪れた方にも好評とのことで、砂田氏は「本学には、地域のリーダーの方を講師として招く『地域共生学』という授業があるのですが、講師の方からは『とても良い学修環境ですね』という評価を数多くいただいております」と手応えを語りました。
福井工業大学
- 所在地
- 【福井キャンパス】
福井県福井市学園3丁目6番1号
【あわらキャンパス】
福井県あわら市北潟213 -21
- TEL
- 0776-29-2620(代表)
- 設立
- 昭和40年4月
営業担当よりひとこと
福井工業大学様メインとなる大講義室整備に携われ、大変光栄に存じます。
今後も学生・教員方に向けたICT環境のご提供を通して学修及び教育環境の更なる向上に努めて参ります。
- 情報システム事業部
公共システム営業部
竹原 大輔
営業担当よりひとこと
講義室構築に携わらせていただき光栄に存じます。
学内委員会様からご意見を頂きながら、協力会社と共に設定を重ねて参りました。
今後もより良い環境づくりに貢献できるよう努力して参りたいと思います。
- 情報システム事業部
公共システム営業部
榊原 勝人
担当者様のコメント
大学の使命として学生の教育支援や市民のみなさんに大学の知の集積を還元していくことが重要な役割であると考えていますので、今後も他の大学にはない、より良い学修環境やシステムを整備できればと思います。