導入事例
通話・ 通信環境のクラウド移行で業務効率化
シン・エナジー株式会社様
神戸市を拠点に再生可能エネルギー発電事業や電力販売事業などを手掛けるシン・エナジー株式会社様。本社オフィス移転を機に、当社ではPBX(構内電話交換機)やメールなどの通話・通信環境のクラウド移行をサポートさせていただきました。
「携帯2台持ち」の不便無くす クラウドPBXの利便性に魅力
2017 年10 月、同市東灘区から三ノ宮駅近くの神戸国際会館内にオフィスを移転されたシン・エナジー株式会社様。PBX の刷新に至った経緯について、総務人事部の和家昌平氏はこう振り返ります。
「本社移転となるとイチからPBXを構築する必要があり、イニシャルコストがかさむという懸念がありました。移転に当たりフリーアドレス制導入の構想もあり、電話やインターネットなど通信環境の無線化が課題として上がっていたということもあります」。
約2 年前からのお取り引きが縁で「PBX の無線化を考えている」というご相談をいただいた当社は、スマートフォンを内線電話としても使えるクラウドPBX を提案しました。交換機機能をクラウド化し、インターネットを介して内線・外線電話や転送などを行うというシステムです。
和家氏とともにプロジェクトを進めた中村欣秀氏は「社内電話にPHS を用いる方法も考えましたが、社員によってはPHS と通常使用のケータイとの2 台持ちになってしまいます。クラウドPBX は三谷商事さんからの提案で初めて知ったのですが、ネットがつながる環境ならどこでも内線電話が使えるという点にメリットを感じました」と話します。
帯域保証型のネット回線で 従来と遜色ない通話品質確保
導入から約10ヵ月。同部で利用サポートなどを担当する井上永理香氏は「従来の固定電話と使い勝手が異なり、当初1 カ月くらいは『保留の方法が分からない』などの問い合わせがあったのですが、今ではすっかり慣れました」と振り返り、「内線電話番号のリストをクラウド上で一括管理できるという点がいい
ですね」と笑顔を見せます。
クラウドPBX 導入に当たってはデータ通信系と音声系の回線を完全に分け、音声系として新たに帯域保証型の回線を契約しました。中村氏は「今までの内線電話とほぼ遜色なく使えていますし、青天井だった電話代がある程度抑えられるなどの効果も見え始めています」と話し、和家氏も「拠点の移転・増加に伴うPBX 移設・増設が不要で、弊社のように多拠点展開する企業にとってメリットが大きいですね」と強調します。
ゲートウェイシステム併用し Web メールの安全性強化
クラウドPBX の安定稼働を受け、2018 年3 月にはメール環境もクラウド上に全面移行しました。導入したのは、マイクロソフトのクラウドサービス『Office 365』によるWebメールです。
シン・エナジー株式会社様ではそれまで、社内の各PC にオープンソースのメールソフト『Thunderbird』をインストールし、レンタルサーバ業者のホスティングサービスを利用したメール環境を運用していました。
クラウド型のメールサービスはOffice 365 以外にもありますが、和家氏らが重視したのは「Thunderbirdにできるだけ近い操作性でメールが送受信できる」ということ。いくつかのサービスを比較検討する中、当社が提案した Office 365 を採用していただけました。
Web メールはネットにつながる環境ならどこでも読み書きできるというメリットがある反面、ログイン情報が社外に流失したり、ダウンロードした添付ファイルが思いもよらないところに残るおそれもあります。業務上多くの個人情報を扱う同社にとって、「Web メールによる利便性向上」と、「端末にできるだけデータを残さないメール運用」との両立が課題となりました。
そこで当社は Office365 のセキュリティを強化するゲートウェイアプリ『HDE one』を合わせて提案。社内PC や社用スマートフォンに証明書ファイルをインストールし、証明書がないデバイスからのアクセスを拒否するような仕組みを構築しました。
「サーバに接続しながらメールを参照するため『新幹線の中ではつながりにくい』などの声もありましたが、PC からもスマートフォンからも同じ送受信履歴を見ることができ、トータルの利便性は上がっているようですね」とは井上氏の言葉です。
シン・エナジー株式会社様はクラウドPBX や Office 365 などのほか、ファイルサーバを社外に設けるなどクラウド化に前向きに取り組んでいます。社内資源を外部に預けることに二の足を踏む企業様に向け、執行役員の中村靖氏からクラウド化を勧める言葉をいただきました。「手前味噌ではありますが、電話まで含めたクラウド化は先端を行く事例ではと自負しております。
資産をできるだけ持たないという経営は時流にもかなっていますし、当社が取り入れたフリーアドレス制などの働き方改革や、災害など緊急時におけるBCP(事業継続計画)の観点からも有効ではないかと考えます」。
お客様よりひとこと
「すばらしい提案をしていただけた」という印象です。クラウドPBX 導入時はテスト期間があまり取れず若干のトラブルもあったのですが素早い対応で助かりました。何より弊社から徒歩約10 分という距離がいいですね(笑)。
- シン・エナジー株式会社
総務人事部 副部長
和家 昌平(わけ しょうへい) 氏
お客様よりひとこと
- 和家氏とともにプロジェクトを進めた
中村欣秀(よしひで)氏(左)と
井上永理香氏(右)
シン・エナジー株式会社
- 所在地
- 神戸市中央区御幸通 8-1-6 神戸国際会館 14 階
- TEL
- 078-600-2660( 代)
- 事業内容
- 【エネルギークリエーション領域】
太陽光発電事業、地熱発電事業、
小水力発電事業、バイオマス発電事業、
メタン発酵ガス発電事業
【エネルギートレード領域】
電力の売買、需給管理
【エネルギーセービング領域】
省エネルギー支援サービス、
エネルギー管理システムの開発・販売
- 従業員
- 167 名
- 支店
- 7拠点
営業担当マンよりひとこと
急成長する貴社をとりまく環境は激変し続け、当然情報システムについても万事スピードをお求めと存じます。各種対応は「スピード感」を強く意識し後れをとらぬよう、精一杯貴社の背中を追い駆けます。
- 情報システム事業部
関西支店
坂本 賢一
営業担当マンよりひとこと
今回の先進的な取り組みを構築できたのも、シン・エナジー様のご協力があってこそであり大変感謝しております。当たり前に利用できるシステムだからこそ、引き続きしっかりとご支援させて頂きます。
- 情報システム事業部
東京支店
堀部 康士
担当者様のコメント
「働き方改革」のキーワードの下でさまざまな取り組みを行う中で、通信・通話環境のクラウド化を提案してくださり、先進的なオフィスを作ることができました。必要な物品を手際よく手配してもらえましたし、導入したクラウドPBX やメール環境などを安定した状態で使うことができています。信頼のおけるパートナー企業様という印象です。