導入事例

全教室へのプロジェクター/Apple TV設置と約1000台のiPad導入で、学園内のICT化を促進

学校法人清風学園様

全国で進む教育環境のICT化。学校法人清風学園様(大阪府)では、2022年度、清風中学校・高等学校の生徒を対象としたiPad導入(約1000台)に加え、全教室にレーザー式プロジェクターとApple TVを導入いただきました。

授業準備を圧迫していた プロジェクターの運用方法

 1945年の創立から80年近い歴史を有し、現在では中学・高校合わせて約3000名の生徒が集う清風中学校高等学校。その運営母体である学校法人清風学園様は、2022年度、中学・高校の生徒(中学1年生と高校1年生)を対象に約1000台のiPad配布、および全教室に85台のレーザー式プロジクターとApple TVを導入しました。
 導入前の状況について、高校で科を担当する上田昌克教諭は次のように振り返ります。
「以前は、授業のたびに職員室から教室にプロジェクターを運んでおり、しかも自作したマウントを使って黒板に取り付けていたため、手間がかかりました。こうしたプロジェクターを20台ほど用意したのですが、使用頻度が増えると足りなくなり、毎回教室に運んで設置するため故障率も高くなりがちでした」
 本件を担当したICT室・根岸太郎氏は、導入にあたっての経緯を次のよに振り返ります。
「本校のICT環境における一番の課題は、インフラが整っていないことでした。このため第一段階として全教室に無線LANを整備することからスタートし、その次の段階としてプロジェクターおよびApple TVの全教室配備に着手しました」

ご担当者様写真

高校3年六か年学年主任
上田 昌克 教諭

担当者様のコメント

プロジェクターで黒板に投影する方式により、従来の授業スタイルにプラスアルファの良さが加わりました。また、レーザー式光源によってランニングコストも抑えられたと感じております。

レーザー式プロジェクター導入で 視聴環境が大きく改善

 2021年の夏頃に機種選定を開始し、同年9月には3社に見積もりを依頼、10月に三谷商事への発注が決定。発注に至ったポイントして、根岸氏は次の点を挙げました。
「価格はもちろん、他に重視したのは納期ですね。最近はICT機器が品不足で短期間での納入が難しいという状況があります。加えて、本校は大阪でも一、二を争うほどの大規模校で、物資調達には手間がかかります。2022年度からiPadの利用を開始する予定でしたので、2022年3月末までにはプロジェクターなどの設置を完了してほしいというのが要望でした。こうした要望に応えてくれたのが三谷商事さんでした」
 予定通り校内の全教室にエプソン製のプロジェクターとApple TVが設置され、2022年4月から利用を開始。導入後に感じた効果について上田教諭は、「やはり授業準備の負担が軽減されたことが大きいと感じています。また、新しいプロジェクターは黒板の湾曲した面に対して補正をかけて投影できます。さらに光源がレーザー式になったことで、以前はカーテンを閉めきって教室を真っ暗にして投影していたのが、今では教室前方の蛍光灯だけ消して投影すれば不自由なく見ることができます。生徒たちからも、『ノートを取る手元の明るさが確保されつつ、画面も非常に見やすい』という反応が返ってきています」と語りました。

iPad配布により授業効率アップ。 実習過程の可視化にも期待

 中学の技術科を担当する山本純平教諭は、新しいプロジェクターについて、「映像以外では、プロジェクター付属のスピーカーの品質が良く、音声が非常にクリアであることもありがたいです。他の教科では英語のリスニングなどでも大いに活用されているようです」と、音質の良さを挙げました。
 さらに、並行して導入されたiPadについて山本教諭は、「指紋認証でのログイン機能があることで、生徒たちが短時間でスムーズに授業に入れるようになりました。また、技術科の製作実習では1学年あたり約350人の生徒が参加するため、これまでは実習の過程すべてに目を通すことが難しいのが実情でした。今後は生徒がiPadのカメラ機能などを活用しながらレポートを提出するという形で、実習の過程が可視化しやすくなるのではないかと期待しています」と先を見据えました。

セキュリティを担保した接続環境。 今後は校務システム刷新も視野に

また、iPadについて根岸氏は、「タブレット端末を導入する際、先生方からは『書く』ことも大事にしたいという声が上がりました。タッチパネルの精度や編集機能の充実ぶりなど、『書く』ことに関する性能については、やはりiPadが優れているという判断に至りました」とし、さらにApple TVについても「通常ですとBluetooth経由での接続になりますが、本校ではWi-Fi経由で教師と生徒がセグメントを分けて接続するため、生徒側
からは許可なくApple TVにアクセスできない設定になっています」と、セキュリティ面でのメリットにも言及しました。
 今回の導入を振り返って根岸氏は、「ICT担当としては機器に関する問い合わせなども増えて、正直大変なところもあります(笑)。ただ、先生方がiPadを片手に教室に入っていく姿というのは2 年前には見られなかった光景です。その意味では、着実に本校のICT化が進んでいるという手応えを感じています」とコメント。将来的には「本校のI CT化はまだ外堀を埋めた程度のもので、内堀と本丸はこれからです。校務システムをはじめとした基幹業務システムの一新などについてもこれから取り組んでいく予定です」と構想を語りました。

お客様よりひとこと

 これからは生徒たちにiPadを当たり前の「文房具」として使ってほしいと思っています。iPadが効果的な学習を支援するツールになるよう、授業での活用に取り組んでまいります。

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  • 教諭(中学1年・技術科担当)
    山本 純平 教諭

お客様よりひとこと

お客さまよりひとこと単に新しい機器を導入することがICT化の目的なのではなく、学校というものが人間形成を行う学びの場であることを意識しながら、今後も様々なツールを活用していきたいと考えています。

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  • 清風学園 情報システム部
    根岸 太郎 氏

学校法人清風学園

  • 所在地
    大阪府大阪市天王寺区石ケ辻町12-16
  • TEL
    06-6771-5757(代表)
  • URL
    https://www.seifu.ac.jp/
  • 設立
    昭和20年2月
  • 事業内容
    文化施設・商業施設・イベント・サイン等のプランニング及び施工
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営業担当よりひとこと

大阪でも有数の生徒数を誇る清風学園様のICT導入支援に携わられた事、光栄に存じます。
今後も、益々のICT機器の利活用の促進と生徒様により良い教育環境をご提供出来るよう、より良いご提案をさせて頂きたいと考えております。

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  • 情報システム事業部
    文教営業部 関西文教課
    営業課
    田村 壮大