情報誌・レポート

まつたけ君

まつたけ君

Vol.41 姑息ってどういう意味?

まつたけ君、このワープロ打ちまちがいしてるわよ。  
どこ?  
ここッ。  
どうして?よろしくお願いいたしますでいいんじゃない?  
よく見なさいよ、やらしくお願いいたしますになってるでしょっ!  
まつたけ君、昨日の飲み会どうだったの?  
せっかくの飲み会なのに仕事の話になっちゃって、割山さんたら大声張り上げて来月はもっと売上伸ばせって檄なんか飛ばしちゃってさあ。  
まつたけ君、叱咤激励したり発破をかける意味で檄を飛ばすって使ってる人が多いけど、檄というのはもともと檄文(げきぶん)といって、文書をあっちこちに急いで出して同意者を呼び集めることをいうんだよ。  
じゃあ、目の前にいる人に檄を飛ばすってのはおかしいわよね。  
割山さんたらもうしゃーべりっぱなしだったから、ホントに取りつく暇もなくてさあ。  
松竹君それはおかしいわよ。取りつくのは暇じゃなくて島よ、取りつく島もないっていうのよ。  
そうだね、島というのは頼りや助けとなる物事のたとえなんだ、つまり、すがるところがないという意味なんだ。相手の人がつっけんどんで話を進めるきっかけが見つからない時にも使うけどね。  
でもさあ、割山さんて、ちょっと卑怯っぽいとこあって、ホント姑息なんだよね。  
姑息というのを卑怯とかズルイといった意味で使っている人が多いみたいだけど、ホントはそういう意味じゃないんだ。姑息の意味は一時しのぎとかその場逃れということなんだからね。  
じゃあ、どんなふうに使うんです?  
だからその場逃れのウソをついたりすると、姑息なマネをしてって言うよな。  
でも、割山さんって、時々的を得たことも言いいますよね。  
それはエタじゃなくてイタでしょ。  
枝じゃなくって板って、何のこと?  
矢が的の真ん中を射るように、ものごとの肝心な部分をズバリ捉えていることを言うから的を射たなんだ。的を手に入れてもしょうがないだろ。  
でもさあ、飲み会終わってウチ帰ってから、思い出して一人で爆笑しちゃいました。  
それもおかしいね。爆笑というのはたくさんの人が大声で笑うことをいうんで、だから一人では爆笑できないの。  
えーっ、一人で爆笑できないとは知らなかった。もうお笑いですね。  
ちょっと、笑ってられないと思うけど……  
このページ上に表示される記事内容は三谷商事の見解を反映するものではありません。