情報誌・レポート

まつたけ君

まつたけ君

Vol.15 売上原価が大事

まつたけ君、今度の案件はガンバレよ。  
ハイ前回は失敗しちゃいましたから、今度こそ汚名挽回します。  
おいおい、汚名を取り戻してどうすんだ?汚名は返上しないとな。  
そうよ、まつたけ君が言いたいのは名誉挽回でしょ。  
そうそうソレソレ、今度こそ名誉返上しますから。  
まつたけ君、1個1000円の商品を5個仕入れて1500円で 4個売れたとすると、さあその日の利益はいくらだ?  
それぐらいボクだってわかりますよ。売上金額は1500円× 4個で6000円、仕入金額は1000円× 5個で5000円でしょ。だから利益は6000円から5000円引いてピッタシ1000円ですよ。  
えっ?でも残った1個はどうなるの?翌日その1個が売れた時はもう仕入れの金額はいらないから1500円で売れたら利益も1500円になっちゃうの?4個売って1000円の利益なのに1個売って1500円の利益じゃ、なんか変じゃない?  
おっ、ひな子はいい所に気がついたな。そうなんだ、まつたけ君の計算で6000円-5000円=1000円としたのは間違いなんだ。この日は4個売れたんだから利益も売れた分の仕入金額で計算して、6000円から4000円を引いて2000円と考えるのが正しい考え方なんだ。この考え方を売上原価(ウリアゲゲンカ)と呼んでるんだよ。  
瓜と揚げが喧嘩するんですか?  
まつたけ君は黙ってなさい。  
売上原価はある期間内に売った商品分の原価を言うんだ。ちょっと難しくなるけど売上原価は期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高という計算式で表されるんだけどね。  
ワーッ、もう脳みそいっぱいいっぱいですう。  
はじめの問題を当てはめてみると、最初何もなかった(0円)の所へ5個(5000円)仕入れて、その日の終わりには1個(1000円)残っていたのだから、売上原価の計算は0円+5000円-1000円=4000円となるわけだ。そして売上から売上原価を引いたものが総利益になるんだ。つまり6000円-4000円=2000円が、この日の総利益というわけだ。  
翌日残りの1個が売れた場合の総利益はどうなるんです?  
翌日は最初1個(1000円)あって仕入れはない(0円)でしょ、その日の終わりには売れちゃってもうない(0円)わけだから、計算は1000円+0円-0円=1000円ってなるから、売上原価は1000円てことですよね。  
だから翌日1個売れた時の総利益は、売上1500円から売上原価1000円を引いて500円になるってわけか、うまくできてるなあ。  
売上原価はある期間の正確な総利益を知るために必要なものだから、会社にとってとても大事な数字なんだ。ちゃんと覚えておいてくれよ。  
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