情報誌・レポート

まつたけ君

まつたけ君

Vol.10 数字を使って話すことが大事

課長、このコピー機、トイレを選んで下さいって、出てるんですけど、なんですか? 
アーン!?よく見ろ、トレイを選んで下さいだろ! 
えっ、ああホントだ。これって間違いやすいですよねえ。  
誰がまちがうか、そんなもん。おまえだけだ。  
ところでまつたけ君は今月何台の受注予定なんだ? 
ハイ、精一杯がんばります。  
がんばるのは当然だけど、ちゃんと数値で目標を立てないと、どんながんばり方をすればいいかわからんだろ。  
まつたけ君、私のお願いしてた売上明細表できた? 
できるだけ早く出すようにがんばります。  
がんばらなくていいから、いつもらえるのか知りたいの。私も集計の予定があるんだから。  
できるだけとか、がんばりますとか、心意気はいいんだけど曖昧なことばなんだ。できるだけ早くと言っても、まつたけ君は明日提出すればいいと思っているのに、ひな子は今日中だと思うかもしれない。それがトラブルのもとになるからな。  
まつたけ君の分がそろわないと、うちの課の集計ができなくて私も課長に提出できないんですからね。 
マッタケ、アメリカって日本の何倍くらいあると思う?  
ずいぶん大きいと思いますけど。  
およそ25倍だ。じゃあ、人口は何倍だと思う?  
ずいぶん多いんでしょうね。人口だって20倍はいるんじゃないですか。  
ところが2倍ちょっとなんだ。そう、中国はアメリカと同じ大きさなのに人口は日本の10倍もいるし、インドは中国の3分の1の大きさなのに、人口は中国とそんなに変わらないんだからな。どうだ、ちょっと驚くだろ。  
なんだか数字を使って表現されると、見えてくるものがまるで違ってくるわよね。  
会社ん中で話をする時には数字を使って話さないと、ものごとが曖昧になって本当のことが見えてこないんだ。だから、数字に強くなることが大事なんだよ。ところで松・竹・君、今月の受注目標は何台だって?  
課長、まつたけ君にとって大事な数字は12時だけのようですね。チャイムが鳴ったとたんに飛び出して行っちゃいました。  
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