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ITコラム

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Vol.15 SCM

IT技術を利用した企業戦略としてサプライチェーンマネージメント(SCM:Supply Chain Management)がよく取り上げられます。
サプライチェーンとは、原料の調達から生産・物流・小売という製品やサービスの一連の連鎖のことで、サプライチェーンマネージメントとはこれら全体を管理し最適化する手法です。
一言で最適化と言っても目指すものは「顧客満足度の向上」「製造・物流・在庫などのコスト削減」「リードタイムの短縮」など様々な事がありますが、最終的には「顧客が必要とする商品を必要なときに 必要なだけ満足の得られる価格と納期で提供する」ということが目標になります。

単独企業におけるSCM
メーカから小売までの企業間取引を含めた形態でSCMを進めるのが一般的ですが、考え方そのものは単独の企業にも当てはまります。

まずは、正確な販売実績を把握し実際の需要を見極め、販売仕入(又は製造)の実績をつき合わせ、欠品やロスを防止し適正な在庫を維持するところから始めます。
いわゆる販売仕入在庫管理の部分であり、既にIT化されている企業も多いと思います。この部分の精度をさらに上げることにより、需要予測や価格の管理・調達方法や配達方法まで含めたトータルな 商品管理が実現出来るようになります。

また、SCMを実現するにあたりポイントとされる点に「全体最適化」があります。
例えば、いくら生産部門が効率よく生産を行っても単に在庫が増えるだけでは全体的に見れば効率が良いとは言えません。各部門や各個人が効率化を考えるのはもちろんですが、全体最適を意識しながら進めることが出来るよう、全員の意識改革も必要です。

SCMの考え方を取り入れ、ITを駆使して社員一人一人が正確な情報を掴み、全員が全体最適を目指す企業体質が出来上がればおのずと「在庫最適化」「キャッシュフロー増大」が実現できるでしょう。
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