情報誌・レポート

ITコラム

ITコラム

Vol.10 ICタグで勝ち組に

9月は動物愛護週間です。野生のサルに被害を受けている自治体では、サルを間引くのではなく、各個体にICタグをとりつけることで動きを監視し、被害を減らす取組をしています。
ICタグをつけた個体が危険地域に近づくと、メールなどでその旨を通知し、事前に予防処置ができる仕組です。 (四国新聞の記事などを参考)

ご存知の方も多いと思いますが、ICタグとは1ミリ以下のICチップを搭載したタグ(荷札)のことです。
ICタグには情報を保存することができ、搭載したアンテナを通じてリーダやライタで情報を読み書きすることができます。ほとんどのICタグはバッテリを搭載しないため、小型化を実現し商品などに貼り付けることができるようになりました。  

商品に付けられているバーコードの次世代版としてよく紹介されるICタグですが、バーコードが数十けたの情報を保存するのに対して、ICタグはメモリの容量にもよりますが数千けた以上の情報を保存できます。また情報を読ませるだけでなく書き換えることも可能であり繰り返し使うこともできます。
そのICタグを使ったシステムとして、スーパーの事例を紹介しましょう。

例 (著者の想定した理想形)
  • 1.スーパーで商品にバーコードの代わりとしてICタグが付いています。
  • 2.主婦が野菜を手に取り、カートに入れると、カートのディスプレイに野菜の生産地や出荷者、出荷日、お勧めのレシピが自動表示されます。
  • 3.同時に野菜棚に設置されたリーダが、野菜が売れたことを感知します。
  • 4.自動的にスーパーの販売管理システムに連絡されます。
  • 5.販売管理システムは本部に対して在庫を補充するよう通知します。
  • 6.お客様はカートに商品を詰め込んだままICタグのリーダが付けられたゲートをくぐって店を出ます。
  • 7.購入商品が自動計算されクレジットカードから代金が引き落とされます。
まさに、近未来的なスーパーの姿だと思いませんか。
ただし、これだけではICタグの本当の活用とは言えません。
商品が、生産者→卸売市場→仲卸業者→小売業者とどの経路をたどって、私達の家庭に届いたのか、追跡することもICタグなら可能となります。
トレーサビリティの実現です!!

今、問題となっている牛肉・鶏肉問題もこれなら簡単に乗り越えられますよね。
商品と安心を同時に売る。それが勝ち組になるための必要条件となる日がもうきています。
このページ上に表示される記事内容は三谷商事の見解を反映するものではありません。