【変更点を完全解説】HENNGE Oneの大幅アップデートで何が変わったのか?
- 2021.10.25
- IDaaS
- HENNGE One, SSO, セキュリティ, 多要素認証
2021年10月、HENNGE Oneで大幅なアップデートが行われました。これにより、ユーザーは今まで以上のメリットを享受できるようになりましたが、具体的に何が変わったのでしょうか。今回はアップデート内容について、料金面も含めて詳しく解説していきます。
HENNGE Oneとは
まずは、HENNGE Oneについてご紹介します。HENNGE Oneとは、Microsoft 365、Google Workspace、Box、LINE WORKSといった各企業で頻繁に使用されているクラウドサービスへの、シングルサインオンを行うSaaS認証基盤です。活用することで、より簡単に、そしてより安全にこうしたサービスにアクセスできるようになります。
HENNGE Oneにはいくつかの機能があり、HENNGE One Access Controlでは、IP制御やCookie制御、端末制御などにより、安全性の高いアクセス制限を一つの管理コンソール画面で行うことができます。HENNGE Lockは30秒ごとにパスワードを変更することで、不正ログイン対策を行う機能です。
HENNGE Email DLPは、メールを適切に送信するため、一時保留、情報漏洩防止、第三者承認、添付ファイルのパスワード付き自動zip暗号化を行います。HENNGE Email Archiveでは、ユーザーの送受信したメールのアーカイブや、システム管理者によるメールの検索ができます。
HENNGE Secure Browserはユーザーの承認と停止を行ったり、アクセスできるURLを登録したりといったことが可能です。ほかにも、監査フィルタリングやDKIM付与が行えるHENNGE Email DLPや、メールデータを永年保管できるHENNGE Email Archive、大容量のファイルを安全に送受信できるHENNGE Secure Transferといった機能が備わっており、あらゆる業務をよりセキュアな状態で実行できるようになります。
こうした機能を持つHENNGE Oneは、2021年10月1日に大幅なアップデートが行われました。これにより、新たに「HENNGE Secure Download」「HENNGE Cloud Protection」「HENNGE Lock Plus」という3つの機能が追加されています。
HENNGE Oneの新機能1:HENNGE Secure Download
HENNGE Secure Downloadは、PPAPの廃止を目的としています。PPAPとはパスワード付のファイルを1通目のメールで送り、パスワードを書いた2通目のメールを送るという方法です。
これまで多くの企業で採用されているやり方でしたが、2020年11月に平井デジタル改革担当大臣が「内閣府と内閣官房においてPPAPは廃止する」と発表し、セキュリティリスクを指摘したことから、民間企業でも対応が急務となっています。
HENNGE Secure Downloadではメールを送ると添付ファイルがHENNGE Oneにアップロードされ、メールの受信者が認証コードを入力するとダウンロードできるという仕組みです。PPAPの代替方法として安全のデータのやり取りを実現します。
HENNGE Oneの新機能2:HENNGE Cloud Protection
HENNGE Cloud Protectionは、Microsoft 365のメールを保護するための機能です。現在、メールを使ったセキュリティリスクは増大しており、大きなインシデントも発生しています。
その典型例が、フィッシング詐欺です。これはクラウドサービスやクレジットカード会社などを騙るメールを送り、ユーザーのIDやパスワード、個人情報を盗む詐欺で、多くの被害者が生まれています。
ほかにも、端末をロックするなど利用不可状態にして、解除するために金銭を要求するランサムウェアや、特定の組織を狙って情報を不正に取得しようとする標的型攻撃など、その手口も多様化しているのが現状です。
こうしたリスクから守るため、HENNGE Cloud Protectionでは、メールやタスク、予定などのMicrosoft 365アイテムと有害コンテンツのURLをスキャンします。サンドボックスにより安全性が確保されないファイルを解析して、インシデントを未然に防ぎます。Microsoft 365と連携することで、Microsoft 365単体では検知しない脅威からも守ることが可能です。
HENNGE Oneの新機能3:HENNGE Lock Plus
新型コロナウイルス感染症拡大により、多くの企業でリモートワークが推奨されるようになりました。それに伴い、端末に電子証明書を発行し、その端末以外からのアクセスは制限する仕組みが導入されています。しかし、アプリによってはこうしたアクセス制限ができないこともありました。
この課題を解決するのが、HENNGE Lock Plusです。ユーザーが多要素認証でSaaSにログインし、HENNGE Oneを経由してアプリを使用することで、適切に制限をすることができます。ユーザーに負担をかけずに安全性を高められる点が、大きなメリットです。
アップデートされたHENNGE Oneを使いこなす
10月にアップデートされたHENNGE Oneでは、3つの画期的な機能が追加されました。これに伴い、価格も変更されています。セットプランの「HENNGE One Basic」は600円/月、「HENNGE One Pro」は1,000円/月です。
単機能プランの「HENNGE IDP Edition」は150円~/月、「HENNGE DLP Edition」300円~/月、「HENNGE ARC Edition」は300円~/月、「HENNGE Cloud Protection」は200円~/月です。
もし、自社にはどのプランが必要なのか悩んでいる方や、もっとHENNGE Oneについて詳しく知りたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽に三谷商事までご相談ください。まずは貴社の事業や業務についてお伺いさせていただき、HENNGE Oneを最も効率的に活用する方法をご提示します。
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