Microsoftユーザー必読!Microsoft RPA「Power Automate」について解説!

Microsoftユーザー必読!Microsoft RPA「Power Automate」について解説!

どの企業でも、「本来は人の手でやる必要がないものの、従業員が手を動かして進捗しているタスク」が生まれています。こういった時間は生産性が低く、コア業務に集中したい現場の大きな負担です。この問題を解決するのが、Microsoftが無償で提供するPower Automateです。今回はこのツールについて、事例を含めて詳しく解説します。

様々な業務を自動化するPower Automate

Microsoftが提供する業務アプリプラットフォームのMicrosoft Power Platformには、「Power Automate」「Power Apps」「Power BI」「Power Virtual Agents」という4つの機能があります。中でも、業務で利用するWebサービスやシステムを連携させるPower Automateは、多くの場面で活躍します。

例えばファイルのコピーや通知、データ集計などの定例的な業務を、すべて自動化させ効率化することが可能です。日次、週次、月次で同じ手順にて繰り返す業務については、Power Automateに内容をインプットさせるだけで、手間なく完了させることができます。ただし、クラウド上に存在するアプリであること、デスクトップの画面操作を自動化できる機能を持っていることが条件です。

Office 365のビジネスアカウントを持っていれば別途費用がかからず使えますし、ビジネスアカウントを持っていなくとも無料版を利用することができます。無料版では「フロー個数上限250個」「カスタムコネクタ上限15個」「接続できるサービスの数上限20個」という制限がありますが、多くの企業が無償版にて十分な人的コスト削減を実現しております。

Power Automateを活用するメリット・デメリット

Power Automateを活用するメリットの1つ目は、業務の効率化ができることです。
どんな業界でも、仕事をする中で繰り返し行っている業務は必ずあります。特に考える必要もなく単なる作業になっているものについては、人的コストをかけずに済ませることが大切です。時間短縮になるだけでなく、従業員がモチベーションの上がらない業務に対応しなくてよくなるという点も大きなポイントとなります。

メリットの2つ目は、人的ミスを防げることです。
毎日繰り返す作業でも、ついミスを犯してしまうことは珍しくありません。Power Automateを利用すれば機械的に業務を完了できるため、誤りなく確実に遂行できます。

メリットの3つ目は、エンジニア不足の企業でも対応できることです。
Power Automateはローコード、ノーコードで作業ができます。そのため、エンジニアが足りていない企業やITスキルの高い人材が不足している企業でも、問題なく運用することができます。

Power Automateにはメリットだけでなくデメリットもあります。
1つ目が、人の判断が必要な作業には活用できないことです。
「Aの時にBをする」など決まりきった業務が得意な一方で、その都度判断を迫られるような業務は対応できません。

デメリットの2つ目は、変更の生じるタスクに向いていないことです。
今日までは「Aの時はB」だったものが、来週には「Bの時はC」となり、その次には「Cの時はA」となるなど、変更が起きる度にPower Automateの設定を変えなくてはなりません。そのため、結局は作業が増えてしまうことになります。

Power Automateを上手く活用するコツ

Power Automateを社内で上手く機能させるためには、2つのコツがあります。
1つ目は、業務ロジックを考える能力を持った方を担当にすることです。ローコード、ノーコードで作業ができることがPower Automateのメリットではありますが、業務をロジックに則って考えることは必要です。

一連のタスクの中で、どの部分をシステム化し、どの部分を手作業で行うのか、正しく判断できなければPower Automateを活用することはできません。情報システム部などシステムについて一定の知見がある方であれば問題ないかもしれませんが、現場の方に「どんな業務を自動化したいか」とヒアリングする際には注意しましょう。

2つ目は、どの機能を使うか取捨選択することです。
Power Automateには、非常に多くの機能があります。対応しているシステムやサービスは多く、その組み合わせ方は膨大です。なるべく業務負担を減らそうと無暗に取り入れようとすると、むしろ業務が進めにくくなることもあります。自社ではどの機能を利用すべきなのか、しっかり選ぶことを意識しましょう。

Power Automateの活用事例

ここからは、実際にPower Automateを活用した企業の事例をご紹介します。A社では定型業務が増えたことがきっかけで、Microsoftか提供している無償で自動化できるツールがあることを知り、運用を開始しました。

利用しているシーンの一つとして、部署ごとの営業成績の集計で活用しています。以前は個人の売上や目標を、Excelで管理していました。そのためメンバーは自分の社員番号を入力し、数値をコピー&ペーストしていました。しかしPower Automateを導入したことにより、数値を自動でピックアップし、従業員がわざわざ入力せずとも自動でExcelに転記されるようになっています。

次に、棚卸や在庫表の管理に活用しました。もともとは業務システムから各営業の情報をチェックし、取引先ごとの在庫表を表示。これらをPDF化し、メンバーに共有していました。Power Automate導入後は、PDF化を含めてこれらの作業をすべて自動化できています。

また、見積書の作成までも簡略化できるようになりました。これまでは毎月依頼が来る不変的な見積に対しても、業務システムを使って都度担当者や見積項目、見積種類、日付を同じ情報を手入力していました。しかしPower Automateを活用することにより、今では見積内容以外のすべてが自動で入力されます。

具体的な流れは以下となります。

A社の担当者様は、「これまではマウスでのクリックを繰り返していた業務が、すべてコンピューター上で自動で完結するようになったので、かなり時間短縮になった」ということで、今後も活用を続けたいということでした。

Power Automateは無償版でも十分な機能はありますが、有償版では作成したデータのインターネット経由での保存が可能になるなど、さらに便利な機能が追加されています。各企業にあったバージョンを使用することで、適切なコスト削減につながるでしょう。

Power Automateを活用して業務を効率化しよう

Power Automateは社内のあらゆる業務を効率化する可能性を秘めた、非常に有益なツールです。人の手で行う必要のないタスクを自動化することによって、従業員はよりクリエイティブな仕事に集中できますし、コア業務に注力できます。

Power Automateについてもっと知りたい方は、ぜひ三谷商事にお問い合わせください。御社がどんな課題を抱えているかをヒアリングし、どのように活用できるかをわかりやすくお伝えします。

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