導入事例

試薬管理に応えうる拡張性や使い勝手の良さが採用の決め手に

平野純薬株式会社様

平野純薬株式会社様は北陸3県を拠点に展開する薬品販売会社。臨床検査用試薬や研究用試薬などを扱い、病院や大学などが主な取引先となっています。福井県内でのシェア85%という同社が持つ取扱商品は約10 万点。2014 年春の消費増税に合わせ、大量の商品点数を一括管理できる「試薬・化成品卸向け入出荷/販売管理システム『e2-movE』」を導入しました。

試薬管理に応えうる拡張性や使い勝手の良さが採用の決め手に

平野純薬様では、消費増税対応に合わせ、受発注・入出荷・請求の各業務を全社的に見通せるシステムを検討中でした。
 従来の販売管理システムが抱えていた課題は、入出庫管理との連携が十分でなかったこと。同社バイオチームの坂井純恵氏は「机上のパソコンで在庫を参照できず、在庫を確かめに社内を動き回るのが当たり前でした」とシステム刷新前の様子を振り返ります。
 上記以外にも、全員参加型の「ワークアウト」という手法で検討した課題や要望は、実に300 項目以上。『e2-movE』の持つ豊富な業務テンプレートを最大限に活用しつつ、重要度、優先度を加味しながら、システム機能を固めていきました。臨床チームの岩原徳行氏は「使い勝手やカスタマイズの柔軟さが採用の決め手」とした上で、「『薬品管理に必要なロット情報や有効期限などの情報も盛り込みたい』との要望にも応えていただけました」と弊社の対応力を評価してくださいました。

ご担当者様写真

平野純薬株式会社
総務経理室
仲井 智一 氏

担当者様のコメント

システムの仕様を詰めていく段階ではどんなことにも親身な姿勢で相談に応じていただき、社員の皆さんの温かな人柄を感じました。当社からの要望は多かったと思いますが、それにきちんと対応していただきました。三谷商事さんのチームワークの良さを感じられたプロジェクトで、互いに全力で話し合いを進めることができました。

システム運用を支える「現品票」入出荷検品厳格化で棚卸差異も激減

同システム運用の要となるのが入出荷時の検品業務です。取引先から届いた商品を1階倉庫で開梱すると同時に、バーコードリーダーを介して商品コードやロット情報、有効期限などを登録。プリンターから出力された「現品票」を1枚ずつ貼り付けていきます。総務経理室の仲井智一氏は「地道な作業ですが社内全体を見渡せば省力化につながっています。以前は、受発注や入出荷、請求などで同じ商品のデータを何度も入力していました」とおっしゃいます。今では、バーコードスキャンしたデータから、仕入や売上データが自動生成され、
納品書発行までの流れがスムーズになりました。
 入出荷検品作業を担う社員の一人が商品課の上島博之氏です。「それまでは大まかにしか在庫が把握できておらず、各拠点の在庫数もはっきり分かりませんでした」。『e2-movE』導入で支店間の在庫融通も容易になったといい、「入荷検品にかかる時間は増えましたが、業務全体の時間短縮につながる作業なので手は抜けません」と表情を引き締めます。
 入出荷検品の厳格化は棚卸にも劇的な変化をもたらしました。同社では得意先から急ぎの出荷を求められることも多く、棚卸のために業務を止められない事情があります。「棚卸は午前の入荷後、通常業務と並行して行いますが、営業時間内に終えられるようになるまであと一息。システム刷新後は棚卸差異もほぼなくなりました」と上島氏はおっしゃいます。

▲入荷検品の様子。バーコードリーダーとタブレットPC をつなぎ商品情報を登録します。

「SPD」や「都度請求」など業種特有の商慣習にも柔軟対応

今回の導入では、ロット情報や有効期限の管理だけでなく、業種特有の商慣習に合わせたオプションも追加しました。ここでは二つの機能について紹介します。
 一つは「SPD(Supply Processing & Distribution) 」への対応です。SPD とは、得意先に一定数の商品を貸し出し得意先の倉庫内で入出庫管理を行う仕組み(図)で、入出庫管理のアウトソーシングともいえる取引形態です。導入には得意先の理解と協力が不可欠ですが、岩原氏によると「得意先様にもロットや有効期限を確実に把握したいとの要望があり、前向きに取り組んでいただけました」とのこと。
 もう一つは「都度請求」への対応。試薬分野では月次で取りまとめる売掛請求でなく、得意先の依頼に基き品目単位で請求する形態があります。そこで『Excel』用の都度請求データ出力、都度請求書単位での入金消し込みなどの機能を盛り込みました。『Excel』のマクロ機能と連携し都度請求書を発行するため、従来紙ベースだった都度請求業務が飛躍的に改善されたそうです。
 「受発注・入出庫・請求が連携しているので、次の処理を受け持つ人のことを意識するようになりました」と坂井氏。『e2-movE』導入がワークフローの見直しや残業時間短縮にもつながったとの評価に、他の皆さんも納得の表情を見せてくださいました。

お客様よりひとこと

打ち合わせを通じて「何でも知っている会社」との印象を強く受けました。特に経理面における知識の豊富さには驚きましたね。十分に準備してくださったおかげで移行時のトラブルも皆無でした。

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  • 平野純薬株式会社    
    バイオチーム      
    坂井 純恵 氏      

      
    平野純薬株式会社
    臨床チーム・営業サポート
    岩原 徳行 氏

お客様よりひとこと

導入にあたっては、社員全員参加型で「新システムのあるべき姿」を議論しました。システムの要となる現品票についても「どんな情報をラベルに盛り込むのか」「袋入りの商品にはどう貼るのが一番良いか」など、かなり話し合いました。

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  • 平野純薬株式会社
    営業部 商品管理
    上島 博之 氏

平野純薬株式会社

  • 所在地
    福井県福井市下馬2- 1420
  • TEL
    0776 - 37 - 4890(代表)
  • URL
    http://www.hirano-j.co.jp/
  • 設立
    1930 年
  • 事業内容
    試薬・化成品の卸売
  • 従業員
    183 名(グループ計)
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営業担当マンよりひとこと

打ち合わせに全員参加型の形をとり、意思決定の難しさもあった中、皆様に多大なご協力をいただき、本番は予想以上にスムーズな切替が行えました。今後も貴社担当チーム一丸で、業務改善に繋がる提案をさせていただきます。

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  • 情報システム事業部
    福井支店 営業課
    嶋田 都芳

担当SEよりひとこと

御社の業務改善に携わり、そして成功できたこと、大変感謝申し上げます。ニーズに応えられるよう、今後も全力でサポートいたします。

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  • 情報ソリューション事業部
    システム部 システム1課
    笠井 典昭