情報誌・レポート

まつたけ君

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Vol.68 債権って、何?

「エコはホントに大事な問題よね」
「ネコはカワイイから、問題ないでしょ」
「ネコじゃなくて、エコロジーのこと言ってるの」
「確かに、エロジジイは問題ですね」
「まつたけ君は、債券て知ってるか?」
「ジャンケンぐらい知ってますよ。グーチョキパーでしょ?」
「パーはまつたけ君じゃないの。課長が言ってるのはサ・イ・ケ・ン」
「債券というのは、国や地方公共団体や企業などが、資金を集めるため発行する有価証券のことなんだ。簡単に言えば、お金を借りるための借用証書みたいなもんだな」
「誰がお金を貸すんです?」
「誰でもいいんだよ。広く一般の投資家からまとまった資金を集めることが、債券を発行する目的なんだから」
「でもどうして、その債券てやつを買うんです?」
「債券を持ってると、年に1回か2回、利払いといって利息のお金が入ってくるから、それが楽しみなんだね。それに償還期限といって、その債券の満期日が決まっていて、それまで持っていれば元本が戻ってくるから安心なんだ。もちろん、債券の発行先がつぶれたりしたら、全額戻ってこないこともあるけどね」
「債券て、どんな種類があるんですか?」
「発行体別で言うと、国が発行するのが国債、地方公共団体が発行するのは地方債、企業が発行するものは社債と呼ばれてるんだ」
「償還期限まで持ってないと、お金は戻ってこないのかしら?」
「いや、債券は償還期限に関係なく、いつでも売ったり買ったりできるんだ。株のように市場で毎日売買されていて、価格も毎日変わるんだよ」
「買った時より高い価格で売れれば差額分が儲かるし、逆に買った時より安い価格でしか売れなければ損をするってことですね」
「債権のおもしろいところは、償還期間3年、額面10万円で新規発行された債権を、2年後に9万円に価格が下がったところで買ったとするよね。そうすると満期日まであと1年持っていれば額面の10万円が返ってくるんだ」
「エーッ、9万円で買ったのに10万円戻ってくるなんて、それはお得な話ですね」
「そのうえ、年に1回か2回の利息も入ってくるんでしょ。いいんじゃない?」
「債券購入による儲けを表すのに、利回りという数字を使うんだよ」
「オマワリを、どうやって使うんです?」
「利回りというのは、債券の投資金額に対する利息の割合なんだ。たとえば、1年後に10万円が償還される債券を9万円で買えたとするだろ。それに1年間で2千円の利子がついたとすると、1年間の儲けは差額の1万円と利子の2千円で1万2千円てことになるよね。この1万2千円を投資金額の9万円で割った13.3%が、この債券の利回りってことになるんだよ」
「いい話を聞いたから、これから債券、買いに行ってきまーす」
「マッタケのやつ、飛び出して行ったけど、どこへ買いに行ったんだ?」
「たぶん、となりのコンビニだと思いますけど。まつたけ君、コンビニは何でも売ってると信じてますから」
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