情報誌・レポート

まつたけ君

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Vol.31 親展ってどういう意味?

首相が仏様拝みに行くんですって、こんなことがニュースになるんですね。  
どこにそんなこと書いてあんのよ?  
ホラここ、首相仏訪問て書いてあるでしょ。  
それはフランスに行くってことよ。  
あっそういうことか、首相がフラダンスに行くんならニュースですよね。  
課長あてにチカノブさんから封筒が届いてますよ。  
誰だあ?チカノブって。  
だってここにチカノブ(親展)ってハンコ押してあるでしょ。  
それはチカノブじゃなくてシンテンて読むのよ。  
シンテン??わかった!この封筒は本人じゃなくて親が開けろってことですね。  
そうじゃない、親展というのは封筒に書くことばで、宛名の人が自分で開封して下さいっていう意味があるんだ。言いかえればこの文書は宛名に書かれた人しか見てはいけませんてことだな。  
どういう場合に使うんです?  
封筒の中身を他の人には見られたくない、宛名の人にだけ知らせたいことがあるだろ。  
銀行からの預金残高の通知とか請求書とか督促状とか、そういうものですよね。  
そうだな、そういう宛名の人のプライバシーに関わる書面を送る場合にも使うな。  
どうやって使うんですか?  
一般的には封筒の左下に親展と朱書き(シュガキ)すればいいんだよ。  
誰が酢ガキを頼んだんです?  
朱書きの朱は朱色(シュイロ)のことよ、つまり赤い文字で書くの。  
オッ、ひな子はよく知ってるな。今どきの若いもんは朱色って言ってもどんな色かわからんのだろうな。  
でも親展て、もともとどういう意味なんですか?  
漢和辞典を引くとわかるけど親という字には親しいという意味の他に自らという意味があるんだ。それに展という字は展示会のように開くという意味だから、親と展を合わせて自ら開くという意味になるってわけだ。  
課長はホントに何でもよく知ってますよねえ、感心しちゃうわ。  
オッそうかあ、今日はなんだか気分いいなあ、じゃあひさしぶりにパーッと行くか。  
課長、シンテンつながりでちょうど横丁の飲み屋街に新店がオープンしたところなんですよ。請求書は課長宛に親展ということでよろしくお願いしまーす。  
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