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ITコラム

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Vol.08 バイオメトリクス認証

携帯電話のカメラで手首を撮影するだけで、静脈認証による本人確認ができるソフトウエアが開発されました。専用装置を使わず静脈認証できる技術は世界初です。

現在の主流である暗証番号やカードを使用した認証では、パスワードを覚えたり 常時カードを携帯する必要性があります。しかもそれらは盗難や盗聴により本人 以外の人間でも認証されてしまう危険性があります。

そこで、銀行のATM(現金自動預払機)や入退室管理システムなどで利用が広がっているのが、指紋や静脈など個人に固有の情報を利用して、 本人の確認を行うバイオメトリクス認証方式です。
静脈認証以外にも、指紋認証、虹彩認証、顔認証、筆跡認証などがあります。

バイオメトリクス認証のメリット
  • 1. 暗証番号やパスワードなどに比べ、原理的に極めて「なりすまし」しにくい。上記のリスクを回避することができます。
  • 2. 例えば、体育館のような施設やレンタルビデオ店でバイオメトリクス認証を導入すれば、利用する人間の認証をカウンターの人間が目視 でする必要がないため、人件費の削減につながります。人件費がかからないのであれば、24時間365日運用するといったことも可能となります。
バイオメトリクス認証のデメリット
  • 1. 本人の特徴を利用することへの拒否感を感じる人が多い。
  • 2. 誰が触ったかわからない機械に触らないといけないということに抵抗感を感じる方もいます。
  • 3. 認証の種類、使用環境によっては、精度が低い。
【用語解説】静脈認証
皮下の静脈パターン(形状)を、物体を透過しやすい赤外線を使って撮影し、画像照合する技術。指紋や顔、声などと違って体の内部に隠れており、ユーザーの心理的抵抗が少ない。
現在、3方式が実用化されている。

富士通は「手のひら」を赤外線カメラで撮影する。
日立製作所は「指」の中に光を透過させる。
韓国テクスフィアは、ハンドルを握らせて「手の甲」を赤外線カメラでスキャンする。
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